shun21 diary

ライブレポートや観劇の感想中心。基本ネタバレします。

第3回 東京ミュージカルフェス トークショー「海外ミュージカルの醍醐味」@東京建物 八重洲ホール

現在常磐線の電車の中。
今日は東京駅近くの東京建物 八重洲ホールというところで「海外ミュージカルの醍醐味」というトークショーを観てきます。
出演者(俳優陣のみ)は↓。

●In This House
岸祐二
入絵加奈子
綿引さやか
法月康平

●お月さまへようこそ
吉原光夫(演出)
西川大貴

お目当ては吉原光夫さん。
どんなトークになるかあまり予想がつきませんが楽しんできます!


到着。
入場順が整理番号関係なしで先着順いうのには驚いた。
17:30頃、出演者の会場入り。
21時過ぎに終演。
内容としては「In This House」と「お月さまへようこそ」に関する話と全出演者での座談会。
私のブログでは「お月さまへようこそ」と座談会の事を書きます。
※話が抜けたりニュアンスが違ったり忘れたり記憶違いがあると思うのでご了承ください。


●お月さまへようこそ
ーどうしてこの本を選んだんですか?
光夫さん「出演者に僕の好きな脚本を3つ提示して"これがいい"と一致した」
西川くん「単純に好きとかで(決めた)。この舞台は6つの短編で構成されてるんですが、どこか繋がってるような感じがしていまの時代にやる意味があるような気がしてこれがいいと光夫さんに言いました」


ーということは出演者ありきで話が進んだ?
光夫さん「いつか一緒にやりたいねとずっと言ってて、ちょうど5人のスケジュールがあったのですぐに事務所に確認をとった。いつも商業(演劇)で戦ってる人たちなのでw」


ー響人という団体について
光夫さん「劇団四季で出来なかった戦闘態勢じゃない演劇をやりたくて始めて、あんなに大勢居たのに現在は俺と風前の灯の高橋卓士だけにw今では有名になった演出家の小川絵梨子と最初に一緒にやった劇団です」


ー西川さんにとって響人とは
西川くん「光夫さんが戦闘態勢じゃないと出来ない演劇と話してましたけど鎧を外してやる演劇も必要で響人は大切な場所です。でも光夫さんが槍で刺してくるからw(光夫さんは)モンスターw」
光夫さん「モンスターかよ!w」


ー吉原さんの演出は?
光夫さん「皆さん演出家というとどういう方を思い浮かべますか?例えば先生と呼ばれる演出家さんもいます。僕はそういう人とは違ってちゃんと俳優の意見を聞いて交通整理をするといった感じです。あと本読みを大切にしてます」


ー西川さんはどんな俳優ですか?
光夫さん「歌も踊りも演技もすごい人。なんで売れないのが不思議なくらいw生まれてくるのが早かったと思うw年取った時の死に際に西川に"今が売れる時期だぞ"と言うと思うw」
西川くん「なんで死に際なんですか!ていうかなんで(年上の)光夫さんより早く死ぬんですか!w」


ーお月さまへようこそについて
光夫さん「この登場人物は皆さんが想像する「The」という登場人物しか出てこない。例えばカウボーイだと皆さんが想像した通りのTheカウボーイが出てくる」
光夫さん「今TVのバラエティとかでも全部字幕が出たりして想像力を使わなくてもいいようになっている。この本は昔の本なのでお客さんに想像させる本」


ー今から西川さんに歌う曲について
光夫さん「この作品、実は再演で物語の最後の方で歌うんですけど、その時に知り合いに作ってもらった曲なんですが本公演の時はもしかしたら無くなるかもしれないw」


西川くんが歌った曲、素敵だったなぁ。
光夫さんがスマホで動画撮影してたのでもしかしたらtwitterとかYouTubeとかで動画が上がるかも?


●6人の俳優の座談会
ーミュージカルとの出会いは?
光夫さん「クレージー・フォー・ユーを違法(ry」
西川くん「あんまり覚えてないですけどアニーかな?アニーにオーディションでタップキッズで出るようになってからアニーを観たと思う」
岸さん「小学生の頃日生劇場で見た劇団四季の魔法をすてたマジョリン。これがきっかけで魔笛を学校でやることになってやった」
入絵さん「映画(映画名失念)なんでこんな世界があるんだろう?この世界に入りたい!と思った。地元が福岡なんでなかなか見れなくて」
綿引さん「私も福岡なんであんまり見れなかったんですけど4歳の時キャッツシアターで目が光るところで騒いでしまって退場させられてしまった」
法月くん「井上芳雄さんと川平慈英さんを好きになったので井上芳雄さんはシンデレラストーリー、川平慈英さんはオケピ!だったと思います。でもこの世界に入るつもりがなかったので単純に凄いなぁと」


ー自分の世界を広げたミュージカルは?
光夫さん「全部です」
西川くん「全部ですけど一つあげるとしたらレミゼレミゼで演技のイロハを知らなかった僕は一から学んだ。だから2011年のレミゼに関われたのは自分にとって財産です」
岸さん「(作品名忘れましたが和物ミュージカルだったかと)」
綿引さん「リトルマーメード。劇団四季自体別の世界で泳ぎ方や手の仕草とかなどで自分の劣らななさに気づいた。あざみ野のローソンで曲がるところでこう(手の仕草が)出てしまったw」
法月くん「今やってるIn This House。2.5でキャラクターになることばかりが多かったので人間としての役はあんまりやってないせいか普通の人間ができることができない」


ー翻訳について
光夫さん「永遠の課題だと思う。英語が単語で1音を埋めれるのに日本語は一文字しか使えない。レミゼだと日本だと詩的になるのが外国の演出家には分からなくてアクセントをつけてしまう。だから日本人には日本人が作ったミュージカルがいいと思う」
岸さん「日本語は歌でもポップスでもロックでもフォークでも合わない。だから日本語が合うのは演歌や民謡だと思う」
光夫さん「今の演出のレミゼは演出家と役者とで話し合ってる。日本語と英語の楽譜を使ってて"これはどういう意味?"と聞いてくる。でも2人の演出家がいるからこう決めたのに演出家が変わると言うことも変わる。だから役者同士のつながりが強くなるし役者の作品への理解が深まる」
入絵さん「私は「ミス・サイゴン」でミュージカルを始めたんですけど私がミュージカルを始めた頃は演出家は神様みたいな存在で周りが若かったせいもあるけど意見を言えるような感じではなかった。だから今は恵まれた環境なんだと思う」


ーFUN HOME〜差別について
光夫さん「FUN HOMEはLGBTのことの理解が日本で進んでないのが最初の"私の父はゲイだった。そして私はレズビアンの漫画家になった"が日本でやるには大変だった。アメリカでLGBTを告白すると歓迎されるが日本だと逆で。僕が日本でもしゲイだと発表したらゲイの役しか来なくなる」
岸さん「(In This Houseはどうてすか?と光夫さんが聞く)僕とカナちゃん夫婦は黒人設定だし」
光夫さん「日本は人種の差別がないけど差別はある。前に黒人の役(メンフィスのボビー)で黒人の演出家の目の前で黒く顔を塗るのはつらかった」
岸さん「一時期芸人さんのニュースにもなったしね」


ー楽譜が途中まで書かれててでもちゃんとしたメロディがあると3作品くらいそういう話を聞いたことがあるんですけど
光夫さん「よくありますよ。フェイクで初演の人が歌ったのがそのあとオリジナルになる」
西川くん「再演ではフェイクがちゃんとした楽譜に書かれてるって怖くないですか?」
光夫さん「でもそれの方がわかりやすくていいと思う」
岸さん「とある演目で再演がCDになってCDが譜面と違ってることがある。譜面通り歌ってもCDを聴いたファンの人が"違うんじゃないんですか?"と言われるけどちゃんと譜面通り歌ってる事を伝えたい!」
光夫さん「JCSのユダは芝さんのものをコピーしてそれを変えてはいけなかった。だから反骨精神でスーパースターのラスト半音伸ばしたりしてもみんな気づかないw」


ここでお時間。予定を大幅にオーバーして遠方から来てる人もいるのでということで。
最後に岸さん(と光夫さん)が挨拶して俳優陣退場。
その後にミュージカルフェスの代表の角川さんの挨拶で御開きとなりました。


あー楽しかった。
こんなに話してくれて歌も3曲聴けて嬉しかったですし光夫さんの話は濃くて深いので聴けて本当に良かったです。
またこういう機会を作ってください!
楽しみにしてます。