shun21 diary

ライブレポートや観劇の感想中心。基本ネタバレします。

DULL-COLORED POP第24回本公演「プルーフ/証明(A version: “Hip” team )」@王子小劇場

移動中。

今日は王子駅近くの王子小劇場にて演出家の谷賢一さん主体の劇団DULL-COLORED POPの「プルーフ/証明」のA version: “Hip” teamのキャスト&演出を観にきました。

谷賢一さんを「エブリ・ブリリアント・シング」の演出で知り、ダルカラさんはコロナ禍に入って間もない頃にYouTubeで配信の演劇をされてたのが面白かったなーと思って、特に大原研二さんの演技が素敵で気になってやっとタイミングがあって予約を取りました。

大原研二さんは私の住む相馬市の隣市である南相馬市出身というのもYouTubeの配信きっかけで気になったのも何かの縁だなぁと思って密かに応援しておりました。

今回はソワレ公演が16時開演という早めの設定だったのでこの公演を観終えたあと新幹線で自宅へ帰ることができます。タイミングが合ったんだなーと思います。

久しぶりの会話劇なので観る側の不安はありますがしっかり観てきたいと思います。

 

王子駅まで来て劇場の場所を確かめに劇場まで来てみたらちょうどマチネ公演が終わったあたりでした。

近くのPRONTで休憩中。

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父ロバート役の大原研二さんは数学者で亡くなる前に精神をおかしくしてしまう。死んでいるとわかってからはパントマイムのような動きとかでコミカルに演じてて笑いが起きて緩急材になってましたね。

2幕では娘キャサリンへの依存してるものに近いものが感じられましたね。おかしくなったと分かるところが描かれてて庭から家に入るシーンでキャサリンがハグするシーンが泣けてきて。


キャサリンは父の看病で病んでしまい精神疾患がありそうだけど父のことを愛してて、父と住んでたこの家のことも愛してるからニューヨークへ引っ越したくない。娘キャサリンも父ロバートに依存してるのでこの父娘は共依存の関係性なんだなーと。

キャサリンは自分が歴史的な証明を自分のものだと理解してもらえず一週間閉じこもる。そしてその証明を解析したハルへ言った「信じてもらいたかった」の一言は重たく響く。物語の着地点は一瞬ビックリしたものの時間が経ったらどういうことか理解ができて意味がわかったら希望を感じれるラストと感じられて素敵でした。


お姉さんのクレアは世話焼きで心配性な人物だと1幕は思ってたけど2幕は妹キャサリンを大切に思ってるのが痛く伝わって、でもキャサリンには全く伝わらないのが切なくて。


ハルは父と同じ数学者。父の遺品を整理するために出入りしてる。

キャサリンとハルのラブシーンのところがキャサリンがずっと怒りモードだったのにこのパートのみ浮かれてて微笑ましいシーンだった。

だったけど2幕冒頭でキャサリンが自分が書いた証明と話すシーンからはロバートのキャリアとキャサリンの目に見えるキャリアの差や心の病のせいでキャサリンを信じきれないのはキャサリンにとっては誰も信じてくれないということになるわけでショックなことでしかない。

そりゃ一週間引きこもるよw

 


個人的にはキャサリンとロバートの父娘のシーンがグッときました。私が父性愛に弱いのもあるけどね。

キャサリンはクレバーだけど攻撃的だからクレバー故に相手の弱点にとことん詰め寄るところもあるなーと思う。攻撃的になってしまうのはロバートを除く他の登場人物がキャサリンのことを理解してくれないのはキャサリン自身も辛いんじゃないかな?とおもう。

 


この戯曲を3バージョンのキャストで演出を変えるというのは興味あるけど面白いけど見るのにも精神力と体力がいるなーとは思うから配信で見ようかは迷うw

でも今回見れて嬉しかったです!

 

 

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クラウドファンディングにも参加したので大原研二さんのサイン入りを指定して支援した返礼品(サイン入りチケットとサイン入りパンフレット)も帰り際に受け取りました。