移動中。
今日は帝国劇場へミュージカル「レ・ミゼラブル」の夜公演を観てきます。
本日夜公演の出演者は↓。(敬称略)
ジャン・バルジャン:吉原光夫 ジャベール:小野田龍之介 ファンテーヌ:生田絵梨花 エポニーヌ:屋比久知奈 マリウス:山田健登 コゼット:水江萌々子 テナルディエ:駒田一 マダム・テナルディエ:谷口ゆうな アンジョルラス:岩橋大
バルジャンとジャベール以外先週と違うキャストとなります。
お目当ては吉原光夫さんです。
楽しんできます!
到着。
キャスト表。
玄関前の。
観てきました。
1階X列という1階最後列で観てきました。オペラグラスを使わない派なので表情までは分かりませんがでも1階A席は段差があるのでノンストレスで観れました。
全体的にまとまりがあって良い舞台でしたね。バランスが良かったなー。
光夫バルジャンはプロローグがますます磨きがかかって。暴力的なところもあるしバルジャンは人間らしい人で、聖人ではないといった趣旨の話をここ最近の光夫さんのVoicyでは話されてた記憶があって。
例えば病室でジャベールと対決の時に必ず戻るという約束をしたのに破ったままコゼットを迎えに行ってその後育てたわけで。矛盾点はかなりあるけど光夫さんに出会うまでそこまで考えずに観てたなーとなったんですよ。そんなバルジャンが人間らしくてそういう役の生き方をする光夫さんのバルジャンが私は好きなんです。
ロングトーンが短いとかは全然気にならなくなりましたね。というか今日は2019年版以前に近づいたような長さだと思いました。勘違いかもしれませんが。
今回は「彼を帰して」の最後の「うーちーへー」をノンブレスで歌われたのにびっくりした。光夫さんの今までの場合、「へー」の前にブレスを取って歌われることが光夫さんのバルジャンとしての標準なんだと思い込んでただけにビックリしたんです。
今までのバルジャン役者はノンブレスで歌われてる方が多かったですが、でもオリジナル演出の時はキーを変えてたりしてたよね。
話を戻します。今日の「彼を帰して」も祈りが伝わる歌声、声量の強弱をダイナミックに使うのも素敵だなーと思うんです。
あとはフィジカル的に力があるバルジャンだなーと。特にマリウスを担ぐ時。強くて優しいバルジャンがますます深化された印象。
マリウスにコゼットを託す時の光夫バルジャンの背中から伝わる哀愁が昔から大好きな人間なんですが今期から+老化を感じるようになって。以前までやってた演技プランに歩き方で老化してることを伝えててそれがグッとくるんです。
エピローグのコゼットに打ち明けるシーンの涙声はもう光夫さんのバルジャンの時は毎回聴いてグッときてる人間なのでもう最高でしたよ。
旅立った後に声量が普通の光夫さんに戻り役ではなくて一人の人間として歌われるんだなーと分かりやすくなってて初日会見の挨拶の通りなんだなーと「民衆の歌」を聴き終わりました。
天に召されてから司教様が出てきてバルジャンがお辞儀をするのは今の演出になってからなんですけど良い変更点だなーと思うんですよ。
オリジナル演出も好きだし今の演出も好きではあるけど。
小野田ジャベールは前回はあまり良い印象ではなかったんですが今回はそんなに悪い印象を持たなかった。声色を使い分け過ぎた印象が前回思ってたんですが、今回も声色を使い分けてはいましたがでも演技も良くなってた印象だったんです。2幕冒頭の志願兵になった時の声は若いなーとは思ったもののでも素敵なジャベールだなーと思いましたよ。
ただ民衆に紛れる時の衣装が変わって全く好みではない衣装になってしまってなんでそんな変更したんだろう?とは思った。
「ジャベールの自殺」は台詞メインに変更した演出側が悪いと思うようにしました。それでも先週よりは全然良くて日々深化されてるんだなーと思いました。
生田さんのファンテーヌは普通に良いファンテーヌでしたね。若さを感じつつ。今までのファンテーヌ役者が30代以降の方が多かった。でもあの時のファンテは20代だから時代とかは違うもののキャラクターの設定年齢通りになった。気が強いし芯の強さも感じてコゼットを思いながら死んでいく。そんなファンテーヌ像に生田さんらしさを加えた役作りだったと思います。ただ地声の最高音で出す声が生田さんにはギリギリの声のように感じて。気になったのはそこだけかな。素敵なファンテーヌでした。
生田さんのエポニーヌは拝見できなくてコゼット以来の拝見でした。エポニーヌはTV出演の時の印象では声色を変えられてたのが違和感だったのですかTVだけで判断するのは悪いと思ったのでエポニーヌで続投だったら観たいなーと思ってたらまさかのファンテーヌでの出演で。
でもファンテーヌ、似合ってたからこれはこれで良かったのかもね。
屋比久さんのエポニーヌはエポニーヌの持つ強さを感じる役作りと歌い方で。力強く歌う屋比久さんのエポニーヌがとても好きです。キムやヴァイオレットでも拝見してますがそれを経ての3期目のエポニーヌなので前にエポニーヌで拝見した時よりも芯の強さが歌声に表れてるような気がしました。今日の「On My Own」は最高すぎてレミゼでは泣かない私ですが涙が溢れそうになりました。泣いてはないけど。うん、凄かった。「ハートフル〜」の三重奏も綺麗でしたし「One Day More」の突き抜ける高音も「恵みの雨」のマリウスを守って死んでゆく姿もエポニーヌ役者として完璧だったと思う。
マリウスを庇って撃たれるようになったのは新演出からでしたね。とか色々考えながらみてまきた。
次回も屋比久さんなので楽しみだなー。
山田さんのマリウスはマリウス役者らしい甘い声が役に似合ってましたね。
前々から思ってたことですがマリウスってコゼット一筋なのにエポニーヌとの「恵みの雨」があるわけで。その後コゼットは旅に出ると自暴自棄になるから矛盾してるような気がして。
でも恋愛対象ではないけどずっと仲が良かったエポニーヌの死を目撃するというのはショックではあるのか。でも立ち直りが早い気がする。
脱線しました。
「カフェソング」は一人だけ生き残った自身の責める曲で絶望を感じていて。そこにコゼットが支えることで復活することができた。
なんかそんなことを頭の中でずっと考えながら観てたんです。
水江さんのコゼットは綺麗なソプラノなコゼットが出てきたなーとなりました。(大人の)コゼットは出番こそ少ないですけどコゼットのために周りが動いててコゼットとマリウスはこの物語で生きて終わる。ので出番が少ないけど重要な役なわけで。
出番が短いからこそ演じるのが難しい役なんだろうなーと思ったりもします。
だから「プリュメ街」と「ハートフル〜」は大切だなーと改めて思ったり。
結婚式はオリジナル演出の時のあのでかいドレスのイメージが未だにあるので今のドレスはそこまで大きくないから演じやすそうだなーとか思い出したりもした。
駒田テナルディエは宿屋の終盤の段取りが先週の斎藤テナの振り子のようにアンサンブルキャストに左右に寄りかかる演出が右と後方の2回だけだったのであー年齢が原因なのかな?とはなった。
でもリフトでテーブルからテーブルへ移動できているし、歌と演技は文句なしなのはさすがベテランだなーと唸るばかり。
谷口マダムテナは久しぶりに拝見したけど調べたら2017年以来だったみたいで。貫禄が増しててふくよか体型のマダムテナルディエといえばベテランのモリクミさんが居ますがモリクミさんとは全く違う役作りで。これはこれで素敵なマダムテナルディエだなーとなりました。
マダムテナルディエの出番も意外と少ないんですよね。特に2幕なんて結婚式までマダムテナルディエとしての出番は無いわけで。
岩崎アンジョルラスは声もリーダーとしての存在感のあるアンジョルラスだなーとなりました。アンサンブルと兼任なんですよねー。なかなかレアな回を見れて良かったですし素敵なアンジョルラス役者さんだなーとなりました。
アンジョルラスは成功しない革命家だけどリーダー感は欲しいわけで。絶妙に似合ってたなーとなりました。
アンサンブルは全体的に上手かったけどファクトリーガールが素敵だったのとしゃがれ声の工場長だったので丹宗さんかとなりました。
「一日の終わりに」で早替えで浮浪者からガラス工場の女性陣になる演出、2回目でやっと理解できたんですけど何気にすごいことしてますよね。
2幕以降はオリジナル演出の盆が恋しくなりました。特にガブローシュの「チビ犬でも〜」のとこらは盆が回って弾を拾うのが見れたのは良かったよね。演出を変えたからそれができないのは仕方ないんだろうと思うけど。
アンジョルラスのラストもリアカーじゃなくてバリケードの上でのラストも好きだったんだけどその後の拍手が好きじゃなかったから一長一短ではあったと思う。
なんだか幸福感で身体中が包まれててやっぱりレミゼは良い演目だなーと思うしバランスの良いメンバーだったなーと思いました。
まぁ今の時代にそぐわない表現もあるけどさ。それでも好きな演目なんです。
今期はあと2回帝劇で観れるので体調を整えて何事も無く観れますように。
完全燃焼しましたー!